馬油の特徴
馬油は火傷の民間治療薬として昔から親しまれてきました。馬脂などの動物性油脂は溶ける温度が異なり、牛が40度〜50度なのに比べて馬の脂肪は30度〜48度と融点が低いのでやわらかいのが特徴です。そのためたいへん伸びがよく、肌の表面に薄く膜を作ることで火傷を外気から護ることになります。
油脂には植物性と動物性があり、一般的には動物性油脂には飽和脂肪酸が多く、植物性油脂には不飽和脂肪酸が多く含まれています。ところが馬の油にはこの不飽和脂肪酸がかなり含まれていることが分かっています。例をあげれば、ラードが55.9%、オリーブ油が85%、馬の油は63%と動物性植物性の中間の位置にあります。
また、人の皮脂の不飽和脂肪酸はおおよそ60〜75%と言われていますので、人間の皮脂に極めて近い天然素材なのです。
特筆すべき点として知られているのは、非常に強力な浸透力です。使われた方はご存知かと思いますが馬油を肌に塗るとスーッと染み込んでいき、あっという間に角質層に浸透するのでサラサラとしておりベトつきません。
余談になりますが、江戸期に万能薬として有名だった「ガマの油」は実は馬の油であったという説もあります。また因幡の白うさぎが傷を癒した「蒲黄」蒲(がま)の花粉とも何かしら関係があるのかもしれません。
まずは実際に馬油の効果・効能を実感してみてほしいから、おもとめやすい価格でご用意しました。
マカダミアナッツ油業務用(500ml)
1,925円(本体1,750円、税175円)
液状馬油業務用1000ml
17,985円(本体16,350円、税1,635円)
馬油ギフトセット
3,300円(本体3,000円、税300円)
驚き!? 牛にも使われている、博多馬油本舗の業務用馬油
「馬油は良かて聞いとったんですよ。うちの親父もこうやって一斗缶で買うて、使いよったとです」
撮影に協力していただいた江口さんは、そう言って私たちを牛舎に招きいれてくださいました。
「やっぱり牛も、かゆいとこすり付けるんで、こう傷になってしまうんですね。ブラッシングするときに、傷口のとこもキレイにしてやります」
皮がむけて毛もなくなっている患部を、キレイにブラッシングされています。傷口に当たると痛いのでしょう、牛がドンッと体当たりしてきて、しっかり踏ん張ってないとはじき飛ばされそうです。
「キレイにした後、こう塗っていくと、気持ちが良かとでしょうね。こすり付けんようになって、やがて毛も生えてきます」
江口さんは、びっくりするほど、馬油をたっぷり塗られるので、安い業務用馬油が欲しいと、何度もご来社された理由が分かりました。
「こすり付けるとそこの肉が硬くなってしまうしですね。これからも馬油、よろしくお願いします」
こちらこそよろしくお願い致します! 次回は2月に15kg缶を納入予定です。(人間用のとはちょっとだけ違います)
このたびは、撮影にご協力いただきまして、ありがとうございました。
馬油っていろんなところで、私たちの生活を支えているんですね。(2013年1月)
今回使われていたのはこちらの業務用馬油です。業務用15kg缶が間に合わなかったので、人間用と同じのをお買い上げいただきました。
その後(2013年1月22日追記)
前回の訪問から約1ヵ月後の1月22日、江口さんから連絡を受けまして、再び牛舎を訪れました。
「1ヶ月位ですかね。毛もキレイに生えそろってます。ちょっとキレイにしましょうかね」
江口さんがブラッシングをはじめると、牛が気持ちよさそうに口を「あむあむ」と動かします。
どこが傷口だったか分からないほど毛が生えそろっています。(この日は雨でしたのでフラッシュを使用しました)
「獣医さんが出してくれる薬もあるんですけどね…… やっぱり馬油は潤いが違います。ひと月でここまでなるならいいですもんね」
正直な気持ちを話しますと、ここまできれいに生えそろっているとは思っていませんでした。他のところと同じように元通り毛が生えているので、どこが傷口だったのか確認した程です。
馬油は昔から使われてきた天然の素材ですので、石油由来の成分を含んでいません。
こういうちょっとしたことが、食の安心安全に繋がっていくのですね。
何度も撮影にご協力いただき、ありがとうございます。今後ともよろしくお願い致します。(2013年1月22日)
カメラに興味を持ったのか擦り寄ってきました。